山の辺の道の途上で旅人の絵を見つけました。
旅装束ですね。
菅笠をかぶって道を行く、昔懐かしい旅人の絵が描かれています。
東海道五十三次などでも知られますが、江戸時代の旅は今のそれとは全く違うものでした。
どちらの旅が良いのか・・・それは分かりませんが、お互いの旅はそれぞれに長所と短所を持ち合わせているのではないでしょうか。
大神神社儀式殿。
向こう側に狭井神社、山の辺の道へ抜ける「久すり道」が見えます。
かわいい子には旅をさせろ、とよく言いますよね。
交通手段の発達により、旅の醍醐味の一つであった”道中を楽しむ”余裕はなくなりつつあるのかもしれません。
崇神天皇陵。
色々と大変な思いをして、やっとのことで旅の目的地に辿り着く。
旅行とは本来そういうものであったはずです。
旅の語源には施しを受けながら歩いて行くという意味があります。英語の TRAVEL にも、苦労や苦しみといった原義が込められています。
石上神宮の鶏。
旅装束を見ると、ふとそんなことを考えてしまいます。
歩くこと以外に移動手段のなかった時代、人々は”旅”に自らの人生を重ね合わせていたのではないでしょうか。
日本最古の道「山の辺の道」を歩くことによって、少しでも昔の旅に近づくことができたなら・・・きっといい思い出になることでしょう。
◇旅装束の菅笠 現代でもお遍路さんの旅支度には欠かせません!
お問合わせ窓口 ; TEL 0744-42-6003