奈良町エリアの南方に鳴川町という町名があります。
鳴川(なるかわ)町。
町名を記した森下仁丹のプレート。
奈良や京都の歴史ある町並みを歩いていると、森下仁丹や高島屋の住所プレートをよく目にします。
奈良市高御門町の南に隣接する鳴川町。
町の中心を小川が流れますが、現在は暗渠となっています。
鳴川町の地名は、かつて水音高く流れていた川に由来します。「平城坊目拙解」には、”洪雨の時、水音有り。鳴滝・鳴海と同じ”と記されています。
桜井市穴師辺りにも、万葉歌人の柿本人麻呂が川音を呼んだ句がありますが、昔の人にとって、耳に聞こえる音は、意識の中の多くを占めていたのではないかと思われます。
赤ちゃんも、まずは聴覚から目覚め始めると言いますからね。
鳴川町といえば、わらべ歌の館である音声館。
わらべ歌の紹介、教室やコンサートの開催等でいつも心地よい歌声が響き渡ります。
耳を澄ましてみる・・・日常生活の中ではそんな機会が減りましたよね。鳴川町にわらべ歌の音声館があるのも、あながち偶然ではないような気が致します。
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