斉明天皇陵と特定された牽牛子塚古墳。
天智・天武天皇の母親に当たる斉明天皇の陵は、近鉄飛鳥駅の西の小高い場所にあります。
飛鳥駅周辺には牽牛子塚古墳をはじめ、真弓カンス塚古墳、岩屋山古墳、マルコ山古墳、高松塚古墳など、多数の古墳が群がります。
かんす塚と名の付く古墳はいずれも、ドーム状に盛り上がった石室を持つのが特徴です。高取町与楽の与楽鑵子塚古墳、御所市柏原の掖上鑵子塚古墳などが知られています。
牽牛子塚古墳へアクセスするには、近鉄橿原線の飛鳥駅から徒歩で行くのが便利です。
方角的には高松塚古墳と反対方向に位置しています。
飛鳥駅周辺の地図。
牽牛子塚古墳へアクセスする途中、右手に岩屋山古墳を見ながら通り過ぎます。
牽牛子塚古墳と真弓鑵子塚古墳を案内する道標。
右手が牽牛子塚、左手はカンス塚へ向かいます。
真弓鑵子塚古墳は６世紀後半の円墳で、特異な横穴式石室を持つ古墳として知られます。羨道がなんと、玄室の北と南に二つ付いているのです。
玄室の天井が非常に高く、側壁の持ち送りがかなり急です。真弓かんす塚の被葬者は渡来人ではないかと言われていますが、その謎解きには興味が尽きません。
牽牛子塚古墳へ通じる道。
視界の向こうにこんもりとした盛り土が見えますね。
ブルーシートが掛けられていました。
まだ現在も発掘調査は続けられているのでしょうか。
古墳や遺跡の密集している飛鳥エリアではよく見かける光景です。
見晴らしの良い場所へ向かって古墳の案内が置かれていました。
八角形をした牽牛子塚古墳。
石室が二つに分かれており、娘に当たる”間人皇女と合葬された”という「日本書紀」の記述と符合します。
石室。
鍵が掛かっていますね。
発掘現場の写真が掲示されていました。
右下に石室の様子を写した写真がありますね。確かに二室に分かれています。
斉明天皇は古代日本の礎が築かれた重要な時期の天皇です。飛鳥散策の道すがら、是非立ち寄ってみたいポイントですね。
お問合わせ窓口 ； ＴＥＬ ０７４４－４２－６００３
