春と秋が観光シーズンに当たる山の辺の道。
冬の山の辺の道を散策してみるのも面白いのではないかと思い立ち、長岳寺から北へ少し歩いてみました。
山の辺の道に咲く野襤褸菊(のぼろぎく)。
ヨーロッパ原産の帰化植物であるノボロギク。黄色のキセル状の花を一年中咲かせています。
ノボロギクの名前の由来は、綻(ほころ)びた白い冠毛からきています。ノボロギクの冠毛をボロ布に喩えての命名です。
弘法大師空海が創建したと伝えられる長岳寺から北へ、中山廃寺跡を目指して山の辺の道を北上します。
樹上に何かの実が成っていました。
静寂に包まれたかのように見える冬の季節にも、植物たちの脈動が伝わって参ります。
水仙の花が咲いていました。
透明感のある、清潔な感じのする花ですね。
周囲に芳香を漂わせながら、蝋梅の花が咲き誇っていました。
ほぼ満開ではないでしょうか。
柿の木の枝に残る柿のへた(笑)
どうやら実は落ちているようですね。柿のヘタだけが樹上に残されていました。
反対側から見ると、こんな感じです。
この辺りの天理市萱生町は、柿の品種である刀根早生の発祥地として知られています。秋の山の辺の道を歩けば、柿の実がたわわに実っている風景によく出会います。
大和神社の末社である歯定神社。
歯の神様として崇められています。歯定神社の鳥居前には、歯を模ったような磐座が3つ並んでいました。
こちらは菜の花でしょうか。
春のイメージの強い花ですが、もう既に咲いているんですね。
路傍にガザニアの花が咲いていました。
南アフリカ原産のキク科の花です。
その形状から、和名を勲章菊(くんしょうぎく)と言います。胸に輝く勲章バッジを思わせる、快活な感じのする花ですね。晴れた日の日中にのみ開花し、それ以外は花を閉じているそうです。
竹之内環濠集落を案内する道標。
英語では、moated village と表記するんですね。
小さな発見の連続ではありますが、冬の山の辺の道を十分に楽しませてもらいました。
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