結婚式のスタイルにも色々あります。
神や仏の前に誓うのではなく、列席者に結婚の証人になって頂く人前式という形式。ご年配の方にはまだ馴染みが薄いものと思われますが、若いカップルを中心に人前式スタイルも徐々に増えつつあるようです。
秋の大神祭の宵宮に当たる昨日、大神神社の結婚式でお世話になったNPO法人三輪座さんを訪ねて参りました。
三輪座さんの玄関口に飾られていた羽根ペン。
人前式において、新郎新婦と立会人が結婚証明書にサインする際に使われるペンです。まさしく天使の羽根(笑) ランドセルのCMではありませんが、羽根は天使を連想させます。それもそのはず、古来羽根には天使が宿り、幸運をもたらすと信じられてきました。
幸運をもたらすコウノトリ伝説や神社の鳥居の由来にも思いが至ります。
大空を自由に飛び回る鳥を見ながら、古代の人たちの胸に去来するものは何だったのでしょうか?自分たちとは違った空間に居る鳥を眺めながら、どこか畏敬の念を抱いていたのではないかと思うのです。人類の空への挑戦が実を結んだのは、20世紀初頭のライト兄弟です。長い歴史の中で、まだほんの少し前のことだということに気付かされます。
店頭にディスプレイされていた婚礼衣裳。
婚礼衣裳には吉祥の鶴が描かれています。当館大正楼の結婚披露宴会場にも鶴の金屏風がありますが、日本人は本当に鶴が好きですよね。
鳥に対する憧憬。
神社の鳥居は「鳥が居る」ことから鳥居と言われるようになったと聞いたことがあります。真偽のほどは定かではありませんが、どこか納得させられるところがあります。
長谷寺の結婚式をPRするポスターが貼られていました。
三輪座の中では、ブライダルの専門部署であるブライダルエファーナさんが活動をなさっています。大神神社の神前式、長谷寺の観音御前式(仏前式)、それに冒頭の人前式と様々な結婚式のスタイルに対応されています。
以前当館にお越し頂いた時、中庭で人前式を行うことができますか?というお問合わせを頂きました。当館の中庭は和装前撮りでよくお使い頂いているのですが、もちろん人前式でもお使い頂けるのならということで、喜んでお引き受けさせて頂きました。
人前結婚式では、羽根ペンでサインした後、ご列席頂いているゲストの方々に披露して大いに盛り上がります。
宣誓文も紋切り型の文章ではなく、新郎新婦のお二人らしい言葉で自由に表現すればいいのではないでしょうか。誓約書やリングピローなどを用意して臨む人前式は、新しい結婚式のカタチとして定着しつつあります。
羽根とペンはお互いに切っても切れない関係にあります。
英語教育で一番最初に覚える This is a pen. の pen の語源は、ラテン語で「羽根」を意味する penna に由来しています。映画のシーンでもよく登場しますが、羽根の先にインクを付けて字を書いている光景が蘇ります。
「三輪恋」と題する縁結びの会。
大神神社を舞台とした三輪座さん主催のイベントです。
婚活は時代のキーワードでもありますが、定期的に開催されるイベントには数多くの参加者が集います。
巷の婚活イベントとは一味違い、祈祷が受けられるのも大神神社ならではです。右下のお写真は、巫女さんによる浦安の舞でしょうか。
三輪山神話、夫婦岩、恋人の聖地(大美和の杜)と、縁結びの聖地としても知られる大神神社。三輪座さんがキューピッドとなって成立したカップルのお二人が、先日当館に於いて結婚披露宴を催されました。三輪の神様によって結ばれたお二人の幸せを心よりお祈り申し上げます。
◇人前式の羽根ペンを楽天市場で購入する 通販でも入手可能なようです。
お問合わせ窓口 ; TEL 0744-42-6003