三輪小学校の北側に、大国主神の父神に当たる素盞鳴命を祀る神社があります。
スサノオと言えば、荒々しいイメージが付きまとう神様です。天照大神の弟神としても知られますよね。大物主神(大黒さん)を祀る大神神社の近くに素盞鳴命が鎮まります。
素盞鳴神社の境内に鎮座する回り石。
辺津磐座、中津磐座、奥津磐座などの磐座信仰が根付く三輪山一帯ですが、三輪山の麓に位置する素盞鳴神社境内にも、不思議な磐座が鎮まっていました。
回り石と言うからには、この石の周りをぐるっと周回するのでしょうか。
素盞鳴神社の紅葉。
三輪小学校に通っていた頃、住所によって区分けされた分団で登下校したのを思い出します。JR三輪駅前通りの北側に位置する私は「北三輪1」という分団でした。確かその頃、素盞鳴神社のあるエリアは「薬師堂」と呼んでいたような気が致します。大人になってから、この素盞鳴神社が薬師堂集落の中央にあることを知るに至ります。
三輪山平等寺から坂道を下り、左手に三輪小学校を見ながら右折すると、程なく素盞鳴神社の境内が見えて参ります。神社の前で二手に分かれた道は、それぞれ大神神社方面へと続きます。
立派な御神木ですね。
一瞬にしてスピリチュアルな雰囲気に包まれます。
三輪の素盞鳴神社は、地元の人々から「祇園さん」と呼び慕われています。祇園さんと言えば、疫病退散の祇園祭で有名な京都の八坂神社を思い出します。牛頭天王が祀られる八坂神社ですが、三輪の素盞鳴神社がなぜ「祇園さん」と呼ばれているのでしょうか?
その秘密は神仏習合的な考え方に由来します。
お釈迦様がお生まれになった祇園精舎の守り神は牛頭天王(ごずてんのう)です。牛頭天王は仏教における荒ぶる神でもあります。これに素盞鳴(スサノオ)という日本の気の荒い英雄が習合されることになります。
かくして素盞鳴神社が祇園さんと呼ばれるようになりました。
勇ましい感じの狛犬。
荒ぶる神を祀るにふさわしい狛犬ですね。
和魂を祀る大神神社拝殿、荒魂を祀る狭井神社を参拝したら、少し足を伸ばして大物主神のお父様であられる素盞鳴神社も併せてお参りしておきたいところです。
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