大神神社の結婚式をお祝いする献立に菊寿司を加えてみました。
海老のピンクと卵の黄色が鮮やかな一品です。
菊寿司。
大神神社に奉納されている菊の花にあやかって、秋の婚礼シーズンにぴったりの一皿に仕立てます。寿司とは言っても、使う食材は大和芋です。手鞠寿司によく大和芋を使っていたのですが、今回はその応用編です。
大和芋を蒸し、柔らかくなったところをすり鉢に移して、塩、砂糖、酢で味付けしながら砕いていきます。このときに、おぼろ状にしておいた卵と海老をそれぞれに加えます。海苔を縦長に切って、大和芋を真ん中に山状にして並べます。巻き簾でしっかり三角の形に巻き込んだら、水で濡らした包丁で切ります。
里芋の素麺揚げ。
秋らしく、栗の形に似せた揚げもの料理です。
デザートは秋映のアップルボート。
寒くなってくると、りんごの美味しい季節がやって参ります。りんごと葡萄という組み合わせもなかなか良いのではないでしょうか。酸味の感じられるリンゴを食べた後、甘い葡萄を頬張る。口いっぱいに幸せが広がります(笑)
新郎新婦様のご依頼により、座席の配置をホテルの宴会場風にしてみました。
幾つかのグループに分かれ、ご列席者同士が向かい合う形です。
お座敷の結婚披露宴では、縦二列、縦四列、コの字型などがよく見られますが、自由自在に動かすことのできるお膳の長所がこんなところにも表れています。
柿と胡桃の黒胡麻和え。
奈良の秋といえば、やっぱりコレ!
人気メニューの柿の白和えを、今回は黒胡麻でアレンジしてみました。黒胡麻を使った料理は「胡麻汚し」などと言ったりもしますが、柿のオレンジ色と程よくマッチしているような気が致します。ちょうど昨日の夜、日本シリーズで読売巨人軍が優勝を果たしました。オレンジと黒の配色は、どこかジャイアンツカラーを思わせますよね。
当館中庭に於いて結婚式の前撮りも行っております。
結婚式の写真も時代と共に変化しているような気が致します。紋切り型の写真から、洗練されたセンスあふれるロケーション撮影の時代へと移り変わっているのではないでしょうか。
大和芋の菊寿司。
最後に包丁で切り開く瞬間は、お刺身における木の葉造りの要領と同じです。パッと開いた瞬間を見る時、どんな料理人でもワクワクするものです。テリーヌの断面を見る、あのドキドキ感にどこか似ています。
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