水の神様を祀る貴船神社が三輪山の麓に鎮座しています。
狭井神社を北へ向かい、ささゆりの植えられた狭井川の畔を過ぎると、人間国宝でおなじみの月山日本刀鍛錬道場記念館が左側に見えて参ります。さらに細い石畳の道を通り抜けると、左側に軽食喫茶店の花もりさんがあります。お店の前を通り過ぎると、すぐ右側に貴船神社が秘かに鎮まっています。
大神神社末社の貴船神社。
つい見落としてしまいそうな場所に鎮座します。
石段を登った所に紙垂を吊り下げた鳥居と、その右側に磐座らしきものが見えました。
紙垂は四手(しで)とも書き、長方形の白い紙が縦に四つ斜めに連なります。貴船神社の紙垂を見てみると、注連縄に横に四つ並んで吊り下げられていますね。四という数字には何か意味があるのでしょうか。
貴船神社の御祭神は淤加美神(おかみのかみ)です。
淤加美神と言えば、奈良の北方に鎮座する黒髪山稲荷神社にも祀られていた神様ですよね。オカミとは水を司る龍を意味し、水の神様として知られます。
春日造の本殿向かって右側に磐座が鎮まっていました。
この磐座も辺津磐座の一つに数えられるのでしょうか。
貴船神社という名前から、京都の鞍馬にある貴船神社のことを思い出す方も多いのではないでしょうか。平安の昔から雨乞いの神として崇められてきた京都の貴船神社。京都の奥の奥にある貴船神社には、パワースポットに身を置いた時に感じられる独特の「気」が漲ります。
お寺でいえば奥の院に当たるような場所、ここ大神神社の末社・貴船神社もちょうどそのような場所に佇みます。
京都の貴船神社の名前の由来は、「気生根」にあるとも言われます。
万物のエネルギーである気が生じる根元。源義経が幼い頃に、秘密の術を天狗から教わったという伝説に彩られる「木の根道」はよく知られるところです。貴船神社から鞍馬山を通り、鞍馬寺本堂へ抜けるハイキングコースとして人気を集める木の根道。大木の根が地表から盛り上がり、見るからにスピリチュアルなパワーを感じる場所です。
三輪山は神体山です。
立ち入ることのできない三輪山の山中のどこかにも、鞍馬の木の根道を思わせる隆々と盛り上がる木の根っこが見られるのかもしれません。
貴船神社の案内板。
水の神様であると同時に、恋愛成就を祈願する縁結びの神様でもあるようです。
大美和の杜展望台に恋人の聖地を顕彰する碑が建ち、表参道の手水舎の手前には夫婦岩が鎮座する大神神社。大神神社の結婚式でご親族揃ってのお食事をお出ししている当館と致しましては、是非とも覚えておかなければいけない末社の一つになりそうです。
貴船神社は縁結びの神様でもある。
結婚披露宴会場の下見見学に来られるお客様にも、是非貴船神社参拝をおすすめしたいと思います。
お問合わせ窓口 ; TEL 0744-42-6003