結婚披露宴のスピーチを頼まれた人は、あれやこれやと頭の中で話の内容を組み立てていくことになります。起承転結をはじめとするスピーチの骨格を作り上げる前に、ご法度となる言葉遣いのポイントを押さえておく必要があります。
料理旅館大正楼の結婚披露宴会場に飾られる会場装花。
恋愛結婚でめでたくゴールインしたカップルをお祝いする結婚披露宴。
職場結婚やお見合い結婚に比べ、ふとしたことで軽い言葉も出がちな場になります。陥りやすいマナー違反になる言葉が、「お噂はかねがね」ではないでしょうか。
「お噂はかねがね」、これはなるべく避けたい言葉ですね。
噂という漢字は口偏に尊ぶと書きますが、どこか本来の意味とは遠ざかっているような気がしないでもありません(笑) 四字熟語の流言飛語を参照するまでもなく、どこか浮ついた印象を与えてしまいます。
そこで言い換えが必要になってくるわけですが、結婚に至った二人のエピソードを交えながら、「周囲が噂し合うほどのベストカップルでした」とするのがおすすめです。
恋愛結婚には噂が付き物です。
芸能雑誌のゴシップ記事を見ていても、そのことは明らかです。
噂をすること自体が、決して悪いことではありません。噂が噂を呼んで、本人同士が意識し合うようになるという流れも有り得ます。スピーチの際に気を付けなければならないのは、噂の良い面にスポットを当てて上手にまとめる必要があるということではないでしょうか。
噂はともすれば流れがちです。
噂を立てる人のことを、英語では rumormonger と言います。
rumor が噂で、monger が商人を意味します。この場合の商人は、あまりいい意味ではなく、つまらないことに従事する何々屋さん的なニュアンスがあります。「お噂はかねがね」なんてやってしまうと、その中の一人を代表してしまうことになります。
披露宴のスピーチの際は、噂とは一線を画したいところです。
rumormonger に陥らないよう、あくまでも客観的に表現するよう心がけましょう。「周囲が噂し合うほどのベストカップル」、やはりこれが一番無難な表現法ではないでしょうか。
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