藤原京資料室の駐車場に車を停めて、藤原宮跡とおふさ観音を訪れて参りました。
安倍文殊院からおふさ観音へと続く大和長寿道を辿り、醍醐池を右に見ながら縄手町交差点の手前にある藤原京資料室の駐車場に車を停めます。来た道を少し徒歩で戻り、藤原宮跡へと入って行きます。
藤原宮跡に開花するアザミ。
綺麗な紫色のアザミが藤原宮跡の北端に咲いていました。
あざみの開花時期は5月から8月に掛けてとされますが、私が訪れたのは5月の下旬でした。キバナコスモスや蓮の花にはまだ早かったのですが、アザミの花のお出迎えに心が躍ります。
ギザギザの葉っぱが特徴的なあざみ。
スコットランド王家の紋章にもなったアザミ。あざみの棘がスコットランドを守ったという伝説が残されています。城に攻め込もうとしたノルウェー軍が、あざみの棘に阻まれて敗退したというお話が伝わります。
時を超えて藤原宮跡のアザミも、同じような役割を果たそうとしているのでしょうか。
藤原宮跡から望む天香具山。
藤原宮跡の中心部分は大和三山に囲まれています。北に耳成山、東に香久山、西に畝傍山が見えます。
発掘調査中のようですね。
広い藤原宮跡の一画が立ち入り禁止になっていました。
往時の藤原宮跡の敷地は実に巨大で、桜井市の大福辺りまでをその範囲としていました。平城京や平安京よりも広かったことが判明しています。長年に渡る発掘調査で、徐々にその姿を現しつつあります。
誰に言われるでもなく、この場所に花を咲かせるアザミ。
花言葉は「独立」なんだそうです。スコットランドの歴史秘話に基づいているいるものと思われますが、日本の歴史の中でも藤原京の存在には特筆すべきものがあります。飛鳥で産声を上げた律令国家体制ですが、その実を結んだのは藤原京だったことを忘れてはなりません。
古代に「国見の山」と仰がれた香久山を望みます。
世界遺産登録を目指す飛鳥・藤原の宮都とその関連資産郡。日本国誕生の礎を築いたこの地は、間違いなく私たち日本人の心のふるさとでもあります。
藤原宮跡でそぞろ歩きを楽しんだ後、バラまつり開催中のおふさ観音にお参りし、最後に藤原京資料室で古代の立体模型地図に見入りました。
空き時間を利用した藤原宮跡界隈の散策でしたが、結構得るものも多く、細切れ時間でも上手く活用してみるものだなと改めて感じました。
お問合わせ窓口 ; TEL 0744-42-6003