大神神社の摂社に綱越神社という神社があります。
三輪山に抱かれた大神神社の領域からは少し離れた場所に佇みます。
国道169号線沿いの大鳥居近くに位置しています。
綱越神社の磐座。
三輪山の山中には数多くの磐座が存在すると言われます。
大神神社摂社である綱越神社の境内にも立派な磐座が鎮座していました。
私は磐座を目にすると、なぜかいつも岩倉という地名を思い出します。京都の上賀茂神社近くにも確か岩倉という地名がありましたが、降臨する神様との関連が見え隠れします。
綱越神社に鎮まる磐座は、その場所からも重要な意味があると思うのです。
三輪山への入口付近に佇む磐座であり、ここでまず身を清めてからお参りする所とも言えます。大神神社大鳥居のすぐ近くに位置しているのですが、普段は訪れる人もまばらな神社です。唯一おんぱら祭の時にはクローズアップされますが、それを過ぎるとまた忘れ去られる運命にあります(笑)
綱越神社といえば、何と言っても夏の恒例行事であるおんぱら祭り。
7月31日には奉納花火大会も盛大に催され、数多くの花火見物客が訪れます。
綱越神社の祠。
磐座(いわくら)は神様の依り代とされます。
神様が降りて来られる場所です。三輪山の麓から山頂へ向かって、辺津磐座、中津磐座、奥津磐座と呼ばれる巨石群が続きます。
「三輪さん」と親しまれるご神体山。
標高467mの山で、山そのものを神と崇めています。
大鳥居の偉容に神格の高さが伺えます。
昭和天皇がお越しになられた時の記念に建てられました。
おんぱら祭りって、なんだか面白い名前の祭りですよね(笑)
おんぱら祭りの名前の由来は、要するに「お祓い」にあります。
上半期の穢れを洗い流す茅の輪神事は6月30日に催されますが、その一月後におんぱら祭りが開催されるという流れです。
祓戸神社にお参りしたり、手水舎で身を清めたりするのもお祓いですよね。
古代の磐座信仰が根付く大神神社。
綱越神社の境内にも、注連縄と紙垂にまとわれた磐座が静かに鎮座しています。
追記;綱越神社の磐座に関しては、最近になって祀られた可能性が示唆されています。
磐座信仰の根付く大神神社ではありますが、古い資料には綱越神社の磐座に関する記述が見当たらないようです。綱越神社の代名詞ともなっている「おんぱら祭」の祭典においても、残念ながら磐座の登場は見られません。
いずれにせよ、この場所に祓戸大神が祀られていることは確かであり、お祓いの神様・綱越神社であることに変わりはありません。
<磐座の関連情報>
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