11月にもなると、全国各地の寺社は七五三シーズンで賑わいを見せます。
小さいお子様連れのご家族を境内のあちこちで見掛けます。当館大正楼にも、大神神社や安倍文殊院の七五三詣でのお客様がよくお越しになられます。
お参り後の食事予約が入っていた当日、新鮮なイトヨリが入荷致しました。
関西では特に珍重される高級魚のイトヨリ。
晩秋から冬に掛けて旬を迎える魚で、お宮参りや七五三の時期にぴったり当てはまります。赤と黄色の筋状の模様がとても綺麗です。
安倍文殊院の金閣浮御堂。
11月も半ば近くになると、展望台下のコスモス迷路も整備され、来年の干支を模ったジャンボ花絵が登場します。今年が巳年で、来たる2014年度は午年になります。また時間の空いた時にでも、安倍文殊院にお参りしてみようと思います。
イトヨリの刺身。
美しい皮に独特の風味があるため、皮を残す ”皮霜造り” にしてみました。
イトヨリの身はとても柔らかく、三枚おろしにする時には注意が必要です。手荒く処理すると、すぐに身が割れてしまいます。皮に香ばしく焼き目を入れて氷水に取り、水気を拭き取ってから刺身包丁で引いていくわけですが、鯛の皮とはまた違い、とてもはがれやすく繊細な取り扱いが要求されます。
イトヨリの左にムロアジ、右にサザエを盛り付けて供します。
イトヨリの尾びれの軟条。
二つに分かれた尾びれの上の方から、細長く伸びる軟条がイトヨリを特徴付けます。
イトヨリの尻びれ。
尻びれを広げてみましたが、とても綺麗ですね。
エイとオクラのテリーヌ。
コリコリとした食感がくせになりそうなエイの身を、ガルニチュールの素材として使用します。生地になるファルスの中にも、エイの肝をしのばせています。
安倍文殊院の山門。
「下馬」の石標がよく目立ちます。
大神神社拝殿前には菊花が奉納されています。
日本人の感性からして、やはり秋といえば菊ですよね。
上品な白身で水分の多い魚です。
イトヨリは蒸し料理に適しているとよく言われますが、季節の蕪と合わせてみても美味しいでしょうね。もちろん、新鮮なイトヨリが手に入った場合は、迷わずお造りにして頂きましょう。
若宮社境内の「吉野の桜」が色付いていました。
そろそろ本格的な紅葉シーズンを迎えようとしています。
桜井市内では談山神社の紅葉に人気が集まりますが、私個人としては穴場的存在である等彌神社の紅葉をおすすめ致します。「神武天皇ゆかりの地」という歴史ロマンも掻き立てられます。
イトヨリはその柔らかい歯触りのため、入院食としてもよく使われているようです。
高齢者の食事としてもオススメの食材です。
親子三代で祝う七五三にも、よくお似合いのお魚ではないでしょうか。
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